なあ、美都学生徒会って知ってるか?
 ある友人がそんなことを聞いてきた。


ある学校のある生徒会の噂


「で、なんだって?」
「だからー、美都学生徒会って知ってるか?」
 奴の言動はいつもわからないことのほうが多い。
 情報通だと自分では思ってるらしいけど、俺から言わせれば噂好き。
 本物の情報通は裏を取ってから流せ。せめて、がせねたをつかませるな。
 そういいたくなるくらいこいつの噂話はでたらめなときがある。
 すべてががせなら気にしないけれど、真実であることと半々であるからたちがわるい。
 しかし、美都学園の生徒会……
「あそこは別に見学に行かなかったしなー」
「おっしーな、面白かったのに」
 そういってきたのは前で本を読んでいた翔だった。
「面白かったって、まあ、面白いだろうけど」
 普通の私立だったらほとんど企業のようなものだから生徒が大勢はいるように、しかも優秀なとつくならオールウェルカム感じだからできるだけ面白くするはずだ。
 そういうことを考えてたのが顔に出たのか翔がにやりと笑った。
「あれはそういう面白さじゃないんだよ。そうだなー、あれは活劇見てるような面白さだな」
「活劇?」
 まあ、うちの高校だって演劇部はあるしそういや、見学会にだって演劇部が劇をやってたなーと思い出した。
 しかし、この男がそれがを面白いというだろうかと考える。
 答えは否だ。
 こいつがそれだけのことでこんなに楽しそうな顔をしてるわけがない。
 第一、そういう時は「劇部がすごかった」とかいうはずだ。
 こいつが面白いと感じる――トラブルがあったんだろうそこに。
 けど、それがなんなのだろう?
「で、その生徒会がどうしたんだ?」
 翔は俺の疑問を知ってかしらずか、その続きを促した。
 聞かれた友人は待ってましたとばかりににやりと笑って口を開いた。
「ああ、そのまえに美都学の生徒会の決め方って知ってるか?」
「? 選挙じゃないのか?」
 少なくとも俺が知ってる生徒会の決め方ってそうだ。
 しかし、ちっちっちと指を振る友人は得意顔でにやりと笑みを刻んだ。
「いや、あそこは試験で決められるんだよ」
「試験?」
「ああ、いうならば適性試験」
 適性って……そんな決め方でいいのか、美都会。(略すとこうなるよな、美都会)
「なんでも、指導力を測る試験が4月からやって上位10名が任命されるんだって」
 うーん、まあ確かに生徒会には指導力が必要だけどそこまでやるのは初めて聞いたぞ。
 なんとなく興味を持ったのを悟ったのか、友人はますます得意そうに笑う。
「それが結構成功されててさ、きっとあれくらいおもろい生徒会、ここ近辺ではないぜ?」
「確かに俺もそれ聞いたことあるけど、その試験って結構正確らしくて面白い人材結構いるらしいよ」
 翔もそういいながら、笑って俺を見た。
 ここらへんで、この男たちが俺にこの話をした意味を知った。
「わかった、今度の高校総会では美都学園生徒会の連中に今度うちに遊びに来るようにいうよ」
 それが目的なんだろう。こいつらがどんな武勇伝を期待しているのか目を輝かせて俺を見る。
「わー、話わかってるー」
「さっすがわが高校の最年少書記長。きたいしてるぜー」
 あれはお前らがはめたからだろうが!
 いつの間にか俺の名前で立候補して、たまたまそのときに対抗がいなくて信任投票になるなんて思うかよ。
 俺は美都会(もう俺の中ではこう呼ぶことにした)にどう誘おうか高校総会まで悩むことになる。
 ……なんで俺、こんなことしてるんだろうとおもいながら。


 end...?



砦樹さん、お待たせしました。
約束の2周年記念です!!
なんか紹介文のようになってすいません。
ごらんの話題になっている「美都学園生徒会」はVarious folkloreさんの「美都学園生徒会!!」にでてきますvv 興味がありましたらどうぞ!

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